はじめての金ペン万年筆はどれ?カスタム74を基準に日本の御三家を比較してみた
お世話になっております。
プロ道楽師のまるこフランキーです。
万年筆の世界に少し足を踏み入れると、必ず名前を聞く3本があります。
・パイロット カスタム74
・プラチナ #3776 センチュリー
・セーラー プロフィットスタンダード
日本の万年筆メーカー3社の「金ペン入門モデル」です。
橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦
郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎
開成・麻布・武蔵
フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ…、いわゆる御三家というやつです。
万年筆をやり始めた人は、ほぼ確実にこの3本にたどり着きます。
日本の万年筆御三家の立ち位置
まず大前提として、この3本はどれも「失敗しない万年筆」です。
ただし、それぞれのメーカーにはっきりとした個性があるのでご注意ください。
ざっくり言うとこんな感じ。
| メーカー | モデル | キャラクター |
| パイロット | カスタム74 | 万能感 |
| プラチナ | 3776センチュリー | 実務派 |
| セーラー | プロフィットスタンダード | 書き味 |
この違いは、実際に書いてみるとはっきり感じます。
車で言うと、パイロットはトヨタ、プラチナはホンダ、セーラーはマツダ。
バイクで言うと、パイロットはホンダ、プラチナはスズキ、セーラーはカワサキ。
ギターで言うと、パイロットはフェンダー、プラチナはPRS、セーラーはギブソン。
まぁそんなイメージ。
パイロット|カスタム74という「基準」
まず基準にするのは、パイロットのカスタム74。
この万年筆の特徴は、とにかくバランスがいいことです。
・潤沢なインクフロー
・滑らかな書き味
・細身で軽いボディ
つるつる滑らか、何もかもがちょうどいい優等生タイプの万年筆です。
僕が万年筆入門にオススメするなら、まずはこの1本。
万年筆の基準となるモデルですので、良いも悪いもない。いや、実際すごく良いのです。
全ては、カスタム74に比べて「ペン先が硬い」とか、「インクの流れが渋い」とか、そういった話だと思ってください。
長年あっちゃこっちゃ買い揃えて、何十本もコレクションした挙げ句、カスタム74を使ったら「これで良かったじゃん」と思えるほど基本に忠実なモデルです。
プラチナ|センチュリーは機能の万年筆
次にプラチナの3776センチュリー。
この万年筆を語る上で外せないのが「スリップシール機構」です。
なんだか厨二感漂うスペック至上主義のような感じがしますが、簡単に言うと、長期間使わなくてもインクが乾きにくい構造ということです。
万年筆ユーザーの悩みである「久しぶりに使おうと思ったら書けない問題」をかなり防いでくれます。
書き味はカスタム74よりやや硬め。
筆記直後にノートを閉じてもインクが移らないようにインクフローも抑えられていたり、漢字のトメ・ハネ・ハライが表現しやすく、事務用のペンとして非常に優秀です。
派手さはないけれど、実用品としての完成度が高い万年筆ですね。
僕は1本しか持ち歩けないとしたら、この子を選びます。
セーラー|プロフィットスタンダードは書き味の万年筆
最後はセーラー。
これはもう、完全に書き味の万年筆です。
と言っても、万人にとって「良い書き味」とは表現しづらい部分があります。
それは、あなたにとっての「良い」が何なのかによって変わるからです。
あなたにとって最高に美味しいラーメンって、何ですか?への答えがみんな違うのと一緒です。令和は、巨人・大鵬・卵焼きの時代ではありませんからね。
そして、セーラーのペン先は、よく「ガチニブ」と呼ばれています。
万年筆というと、インクがたっぷり出て、つるつる滑らかで、サインを求められたらササッと書けたらカッコいい、みたいなイメージがありますが、セーラーは少し違います。
「つるつる」ではないし、「つゆだく」でもない。
紙の上をペン先が走る時、ポテトサラダの中のりんごを噛んだときのような、わずかなフィードバックがある感じ。
これがクセになるという方が多くいらっしゃいます。
アメリカでは雑誌『PEN WORLD』の読者投票で8年連続『最も書き心地の良い万年筆』に選ばれ続けるほど。
万年筆好きにはセーラー1択という人がいるのも納得です。
僕も大好きな1本です。
3社の思想
この3本を使っていると、各メーカーの思想が見えてきます。
パイロットは「安定」:とにかくバランスが良く、万人が使いやすい万年筆を作る。
プラチナは「機能」:絞ったインクフローや乾燥対策など、実用面の工夫が光ります。
セーラーは「書き味」:万年筆という道具の楽しさを、最も貪欲に表現しているメーカーです。
同じ日本の万年筆でも、こんなに個性が違うのは面白いところですね。
結論:最初の1本はこれ
まとめます。「はじめての金ペン」を選ぶなら…
まずは万人向けのカスタム74で基準を知ることが大切です。
「書き方が難しい」「書き味が悪い」「思っていたのと違った」という方の多くが、初めの1本から他人がオススメする特徴的な1本から始めてしまうからです。
その人は何本万年筆を買ったのでしょうか?もしかして、始めの1本だとしたら…。
ということで、初めての万年筆はカスタム74を選べば、ほぼ間違いありません。
そして、「もう1本、試してみるか」と他の万年筆も味わってみたくなったら、プラチナかセーラーを選べばいい。
万年筆沼の入口は、だいたいココがスタート。ご注意ください。
まるこフランキーでした。ではまた〜。


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