ネイキッド400cc(90-00年代)で見るバイクの基準|ホンダ・ヤマハ・カワサキ・スズキの個性を比較

国産ネイキッド 400 バイクの話

ネイキッド400cc(90-00年代)で見るバイクの基準|ホンダ・ヤマハ・カワサキ・スズキの個性を比較

お世話になっております。

ピッコロモータース工場長☆プロ道楽師のまるこフランキーです。

飲みながらバイクの話をしていると、「今日は色々なお話、ありがとうございました。で、結局、僕が乗るのにオススメなバイクは、何ですか?」とよく聞かれます。

おいおいちょっと待たれぃ。僕の話、聞いてました?

「乗りたいバイクに、乗れ!!」以上。

それ以上でもなく、それ以下でもねーよ。好きにしろ!それが僕の答え。

でもこれ、これからバイクに乗ってみたいとウキウキしている人に言ってしまうのは、あまりにも乱暴なので、ちゃんと説明していきたいと思います。

まずね、ギターでも万年筆でも、何でも一緒なのですが。

「良さ」を知るには、「基準」を知っておこう。

では、「基準」とは何か。

ギターならギブソン・フェンダー。万年筆なら、パイロット・プラチナ・セーラー、みたいな。

ここではいったん、スポーツバイクが毎年のようにモデルチェンジをして、バイク業界も、ライダーも盛り上がっていた黄金期:90年~00年代。

その中でも、普通自動二輪の免許で乗ることが出来る王道「400ccネイキッド」を基準として、仮置きしてみましょう。

ホンダ・ヤマハ・カワサキ・スズキ各社の400ccネイキッドを比較することで、メーカー毎のザックリとした違いについて、僕の独断と偏見に満ちた持論を展開させていただきながら、各社の「基準の価値観」について考えていきましょう。

その上で、各メーカーの価値基準と、自分のフィーリングが合うのかどうか。それはテメエで判断しろください。というお話です。

ホンダ:CB400SF(シービーよんひゃくスーパーフォア)略:スーフォア

当時、どこの教習所もCB400SFが採用されていました。

それはなぜかというと、CB400SFK(Kは教習所の意)というモデルが法人向けに販売されていたからです。

ちなみに、CB400SFKは、ギア表示ランプ、大型のエンジンガード、アップハンドルといった、教習所独自の装備が、カスタマイズされた状態で購入できるモデル。

教官からしたら、生徒が何速で走行しているのか分かれば便利ですし、バタバタ立ちゴケやエンストされて、壊れちゃうようでは、お話にならない。ホンダはそういう法人営業的なところが抜かりないというか、上手ですよね。

ボロボロに使い込まれたCB400SFKが、中古車バイク屋に出回ることもしばしば。教習所装備を外すだけ外して、スーフォアとして売られていたことも当時はよくありました。お金がなかった僕たち世代は、あえてSFKを狙って買う仲間もいるくらいでした。

そういった理由で、僕ら世代の400ccネイキッドと言えば、CB400SFVというイメージが確立されました。

まずは、エンジン。

そう、ハイパーV-TEC(ブイテック)

スーパーサイヤ人、ハイパーヨーヨー、ウルトラソウル。

まったくダサいネーミングを、メーカー公式で発表する時代。スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバーみたいなことを、ホンダの技術者もカッコいいと思っていた、のか?

ホンダとは、そういうメーカーです。

えーーーーーー。ひどすぎる

やっぱり、お前!鈴菌だろ。(鈴木贔屓の人のこと)と突っ込まれそうですが。

いえいえ、ハイパーブイテックというのが、ホンダの技術者の研鑽の歴史である、というところ。技術を研究すること、積み上げることこそがホンダっぽく、素晴らしいんだよ、ということをお伝えしたいのです。

CB400SFがあって、バージョンRがあって、バージョンSもある。そして、ハイパーV-TECに進化して、スペック2に派生し、スペック3になる。さらに、スーパーボルドールがあって、究極のレボ(REVO)になる。

もうさ、厨二病やん。

「シービーよんひゃくスーパーフォアブイテックスペックスリーは、スペック2の時よりも、V-TECの切り替えタイミングが6300rpmまで下がったから、入れやすくなったし、4バルブになったときの加速やべぇし、街乗りもめっちゃ乗りやすいし、タイヤ変えれば峠も速いよ。」

みたいな会話が、峠の茶屋で日々繰り返されていたのです。

もはや、全部乗せを誇るところがホンダユーザーの誇りであるが如く。

ホンダの基準とは、そういうことです。(どういうこと?)

つまり、技術力でブイブイ言わせているが、喧嘩はしない秀才タイプの優等生。

それがCB400SF。めちゃめちゃ良いバイクです。

ヤマハ:XJR400(エックスジェーアールよんひゃく)略:ペケジェーアール

ホンダのCB400SFが売れに売れまくっていた時代、ヤマハは何をしていたかというと。

バイクは数字では語れない。音と鼓動で感性に響くバイク。みたいな~

ちょっと、CB400SFの勢力が強すぎたのと、カワサキのゼファーがもう…ゼファーがネイキッド王道のフォルム過ぎて、みんな「待ってました!」状態。

みんながゼファー。大人も子供もゼファー。

ヤマハ:「え?マジ?世の中そんな感じ?どうする、うちは…テイスティな方向に振ってみる?」

そんな会話がメーカーで、あったか、なかったかは知らないけれど。

出てきたXJR400はなんとも中途半端でした。

空冷のエンジンなのに、尻上がりのテールカウル。スポーティーさが抜けきっていない。

ネイキッドとは!という王道を、ゼファーが確立してしまった以上、各メーカーのデザイナーは焦ったでしょうね。

ヤマハは、見事に唯我独尊のネイキッドを作ってきた。(良い意味で)時代にマッチしていない。

というのも、早すぎたか、遅すぎたか、どちらもか。

そして、なぜかデザインがスポーティーになりがち。

だけどこれ、中古車で出回ってから、僕らの世代のヤンキーに大人気になった。

とりあえず免許取ったら、安くてボロボロのXJR400を買って、外装を缶スプレーで塗って、ロケットカウルつけて、細いマフラーにして…。ほら、カッコいい

XJR400は中古価格がCB400SFV、ゼファーに比べて安かったことから、僕ら世代で乗り潰してしまった。(後世のみなさま、申し訳ない。)

でも、エックスジェーアール、カッコよかったなぁ。

ヤマハの価値基準とは、意外にマッチョな設計である、ということ。

カワサキ:ZEPHYR400(ゼファーよんひゃく)略:ゼファー

時代に逆行したネイキッドの立役者。

この子の存在が、レーサーレプリカブームの終わらせたといっても過言ではないし、今のZ900RSブームや、旧車のZ系カルチャーを存続させた歴史的なバイクだと思っている。

ゼファーがネイキッドの王道中の王道だと感じるのは、なぜか。

それは、みんながゼファーを見ていたからだよ、というのが僕の持論。

小学生に、バイクの絵を描いてみて!って言ったら、多分ゼファーを書くんじゃないかと思う。

それは、大人の世代がバイクの絵としてゼファーを描き、デザイナーがゼファーをオートバイの代表と認識し、記号としてオートバイの形になったからではないか。

それくらい、みんながゼファーだった。

そして、ゼファーはχ(カイ)へと進化する。4バルブ化とか、そういう厨二病的なところは、カワサキも持っている。2バルブが良かったのに…

つまり、カワサキとは、時代の変遷をものともせず、気付いているのかいないのか、信者を増やしている男臭いカルチャーなのだよ。

そして、ゼファーはオートバイの全ての基準となるような、重鎮なのである。

スズキ:GSX400インパルス(ジーエスエックスよんひゃくインパルス)略:ジスペケ

インパルスはなんと言っても、ビキニカウルのついたクーリーカラー(青白)

当時、中古のXJR400でブンブンしていた僕らの感想

「・・・悪そう。・・・欲すぃぃ」

もう、欲しい。ほしい、ほしい、ほしい!カッコいいカッコいいカッコいいい

インパルスのカラーがクーリーレプリカとか、ヨシムラカラーであるとか、そういう知識はなくても、この大型のビキニカウルがなんか似合っていた。

性能?エンジンは一昔前のカタナです。

つまり、スズキはどういうメーカーかというと、、、。

ずーーーーっと、カタナという亡霊を背負っているメーカーです。

というと怒られちゃいますが、僕はSUZUKIが大好きすぎる人間ですので、最高の褒め言葉としてカタナがあるのですが。

なぜだか分からないけど、すごくカッコいい。

論理的にどうとか、わからないところが、すごく気持ちが悪い。

そういうメーカーです。だが、そこに中毒性があり、抜け出せなくなるメーカー。

スズキが出してるのだから、良いに決まっている。そういう、乱暴な基準を人間にインストールし、既存の基準をぶっ壊してくるメーカー、それがSUZUKI。イェァ

まとめ

いかがでしたでしょうか。くだらない記事となりまして、申し訳ございません。

ホンダは「技術」
ヤマハは「感性」
カワサキは「漢」
スズキは「屁理屈」

みたいな、そういう切り口もあるでしょう、どれも正解だと思います。

でも、自分の「好き基準」は、この4つを乗り比べて、はじめて見えてくるものだと思っています。

バイクはスペックの優劣で選ぶものじゃない。考えるな感じろ

というわけで、国産4メーカーの基準値を知ることで、バイク選びの参考にしていただければ幸いです。

独断と、偏見だけで書き上げましたので、異論反論オブジェクション、あると思いますが、炎上させるような高貴な記事では御座いません。社会的に何の価値もないブログのことに関心など持たず、ヤクルト1000でも飲んで、さっさと寝ることをオススメします。

さらに言うと、バイクなんぞにうつつを抜かすことなく、慎ましく生きていきましょう。僕は乗るけど

まるこフランキーでした。ではまた。

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