ゼロハリバートンのアルミ・アタッシュケース!普段使いのレビュー/中古やアウトレットで気軽に始める
執筆活動を加速させるためにゼロハリバートンのアタッシュケースを買った件
お疲れ様です。ピッコロモータースのまるこ氏です。
先日、妻から「一生涯絶対に買うな!」と、釘を刺されていた、ゼロハリバートンのアタッシュケースを買いました。(もうヤバい雰囲気)
そんなゼロハリバートンのレビューを勝手にしていきます。
・通勤でたった1日使ってみた感想
・なぜ妻が一生涯絶対に買うなと言っていたのか
・たった1日の通勤で音を上げていられない
「アルミのアタッシュケースってぶっちゃけ通勤でどうなの?」
そんな、「ゼロハリに憧れはあるけれど、買って後悔しないか不安…」
という方への参考になれば、僕のストーリーも浮かばれることでしょう。
(後悔はしていない、良い買い物をしたと信じている。)
ゼロハリとの出会い
俺のダンディズムというドラマに完全感化されていた頃、「ビジネスパーソンになるならダンディズムを目指さなければならない」という妙な使命感で、1話1話紹介されているカテゴリのアイテムを揃えようと躍起になっていた。
というのも、名刺すら所持したことなく、その渡し方も分からない…。まずは名刺入れが売っているお店に入るために、汚れたツナギ以外の恥ずかしくない服を買おう!的な。工具は使えるけれど、文房具を使うタイミングはないという、バイク整備しかやったことない僕。
そんな、スーツは友人の結婚式の時に慌てて「洋服の青山」で買った1着しか持ってないガキが、11歳年上ふたりの子持ちと結婚した。一家の大黒柱として、もっと出世して家族を養っていかなければならない。
そこで一念発起して経営大学院に通うことから、アルミ製アタッシュケースとのストーリーは始まる。(どこまで遡るんだよ…)
その経営大学院で知り合った人で、リクルートという会社(みなさんご存じですか?)から独立してコンサルタントという頭の良さそうな仕事をしている同年代の彼がいた。その彼は、リモワのアタッシュケースをスタイリッシュに使いこなしていて、その姿に憧れた。(トイレで用を足しているとき不便そうだったけど…)
よっしゃ、俺もアタッシュケースを買おう!でも、リモワはシマシマでやり過ぎ感があるなぁ。だって僕、バイク屋だし!時計はカシオしか持っていないし。
それなら、アポロが月に着陸したときに採用されたという、タフで有名なアメリカのゼロハリバートンにしよう!ゼロハリなら、無骨だし、整備士が持ってたら「中から電動インパクトドライバーが出てくるのかな?」みたいに、カモフラージュできる。
(なぜ、カモフラージュする必要があるのか。)
それは、目立つから。
とんでもなく目立って、恥ずかしいからだよ…
中からコルトパイソン(リボルバー銃)が出てくるとか、核爆弾の制御装置が入っているとか、時限爆弾を解除したのに解除されず、爆発ギリギリで海に投げ込まれるとか、僕のアタッシュケースの勝手なイメージは結構ひどい。
なぜ、この安全な日本で、アルミのアタッシュケースをパシャッとあけて、小銭しか入っていない財布、白紙に近いシステム手帳と、持ち歩くだけでサインなんてする場面がない万年筆を取り出さなければならないのか。
現金をたんまり詰め込んで、マフィアとの取引に使うモノではないのか?そもそも、スマートウォッチでクレジット決済する時代にアルミのアタッシュケースって…。
ちなみに、日本の007世代のおっさんがイメージする、NY証券取引所のビジネスパーソン達は荷物なんか持ちませんよ。あるいは、天才が多いとされるシリコンバレーのエンジニアたちは、アタッシュケースなんて使ってませんよ。みんなバックパックにスニーカーですよ。5時から男のサラリーマンじゃないんですから…。
もう、この時点でアタッシュケースに憧れてはいるが、使いこなせない雰囲気プンプンである。でも、欲しい!僕は、欲しいと思ったら終わりなのだ。
もし万が一、ゼロハリ通勤に失敗しても、中からサバゲー用のエアガンが出てきたり、ミニ四駆が出てきたり、遊戯王カードが出てきたりしても違和感がない、使い道はある。
だからリモワではなく、ゼロハリなのだ。
冗談が通じるアタッシュケース、それがゼロハリバートン。
通勤でたった1日使ってみた感想
苦しい、痛い。つまり、苦痛。
重くて固くて手が痛い。普段使っているミステリーランチのバッグと比べたら、災害級に不便だ。
とはいえ、良い点もある。
ポメラのテーブルとして通勤中に最高!ということ。電車でヒザの上にアタッシュケースを置けば、そこが無限の作業テーブルになる。最強のノマド環境の完成だ。なんかこの、ゼロハリ特有の溝みたいなデザインが、ポメラにピッタリハマるし。
だが、それだけだ。ビジネスバッグと比べて、それ以上優れた点は、ない。
多くの人にとって、そういう評価の代物だろう。だから、ヤフオクでたくさん出回っている。僕みたいに「憧れて買ったはいいが、使わなかった」という商品説明がいかに多いか。
だがしかし、ノマドワーカーだけにはメリットがある。
想像してほしい。カフェの狭いテーブルで道具を出した後、バッグはどうしているだろうか。
僕はバッグハンガーで吊している。それが面倒で、まわりに邪魔にならないように気をつけるのは結構なストレスになる。
また、どうしても床に置かなくてはならないとき、アタッシュケースは最高だ。ゴトッと床に置いたって、汚れないし、直立してバッグよりコンパクトだ。
ラーメン屋の床の油で汚れたって拭けばよい、なんならパーツクリーナーぶっかけたってヘッチャラだ。月に行ったくらいタフなのだから、突然魔物に襲われた時には、盾にもなる。
このように、必死にメリットを探すが、やはり苦しい。
買わなければ良かった…。
また妻に叱られる。しかも今回は「一生涯絶対に買うな!」と言われていたブツである。一生涯ですよ、すごくないですか?アフラック以外に一生涯ってある!?
ずーっと修理中で、走ることのないだろうバイクは所有していても許されるのに、月に行ったアタッシュケースは「一生涯」絶対に買うなですよ。価値観って不思議ですね。
たった1日の通勤で音を上げていられない
とはいえ、さすがに1日で諦めるわけにはいかない。
「一生涯絶対に買うな!」という訓示を無視して買ったのだから、一生涯使わなければならない。
僕は駅まで自転車(ロードバイク)で通勤している。
当然ながらゼロハリは肩掛けにできない。ショルダーベルトカスタムなんぞ愚者の極み。
通勤初日から詰んだ。シュミレーションが甘かった…。少し考えれば分かりそうなものである。僕は、夢中になるとポンコツになるのだ。だいたい何かに夢中になっているので、一生涯ポンコツなのかもしれない。
仕方なく、娘が中学生時代に使っていた自転車を引っ張り出して、カゴにゼロハリを放り込んだ。「ガタガタガタガタ…」嫌な音がカゴからしている。
ゼロハリを使うためにロードバイクから娘のお下がりの中学校指定のチャリになった。しかもそれは、チャリとして異様に遅い。娘はこんな乗り物に乗っていたのか、「バイクのプロとして、気づいてあげられなくて、すまなかった。」そんなことはどうでもいい、「やばいぞ、このままだと遅刻しそうだ。」
ゼロハリをスタイリッシュに使いこなしている人は、どうしているんだろう…。
そう、アタッシュケースはクルマのトランクから出てくるものなのである。そういう意味で、日本でアタッシュケースを使いこなしている人は、ローランドさんくらいしかいない。そのローランドさんも、一生涯は使わない。やっぱり不便で、後輩にあげちゃったそうだ。
駅について、ゼロハリを見て、ヒザから崩れ落ちた。
キズだらけなのである。
チャリのカゴがゼロハリをキズだらけにしてしまったのだ!!
月に行ったゼロハリが、ホームセンターで買った中学校指定のチャリのカゴに負けた…。
少し考えれば分かりそうなものである。だが、いつものロードバイクが使えないことで、遅刻しそうで焦っていた。そういう「時間に追われるようなできない奴」はゼロハリを使いこなすことはできない。
大ショックである。もう、仕事どころではない。
これはゼロハリのせいではない。ゼロハリは悪くない。
悪いのは「一生涯絶対に買うな!」という妻の訓示を無視した僕だ。
だがしかし、ファッションとはやせ我慢である。
そして、ビジネスパーソンとして進化した心地が味わえる。錯覚なのだが。
だから僕は初日でキズだらけにしてしまったゼロハリバートンを意地でも使う。
以上、やせ我慢はいつまで続くのか乞うご期待。ではまた~
コメント
とても面白く読ませていただきました。
アタッシュケースとトレンチコートは、使い古してからがお洒落を愉しむ本番だと思っています。
自分だけの傷を重ねてこそ、唯一無二のアタッシュケースに育ってゆくものです。
私はこの10年、リモワのジュラルミンのスーツケースを使っていますが、ボコボコになるまで世界を駆け巡ってやろうと意気込んでいます。
今日、ゼロハリバートンのアタッシュケースも注文しました!
サーシャ様
使い古してからがお洒落を愉しむ本番。
ダンディで素敵なコメントありがとうございます!
リモワのスーツケースはかっこいいですよね。
僕はシン・ゴジラで使用されたPROTEX(プロテックス)が気になっています。
ガシガシ使い倒して傷だらけになってしまっても愛せる道具って良いですよね!